本論文では、韓國語の「~기 전(前)에」と、日本語の「(動詞)ない前に」を對象とし、その 意味及び機能について考察を行った。考察の過程においては、各各の形式をめぐって、文法 化という觀点からも比較を行い、その結果を簡略にまとめている。考察の結果、日本語の「 前(まえ)に」節は、大きく二つのタイプがある─ここでは、가に<(A)類型>と<(B)類型> と呼ぶが─ことについて述べた上で、本論文の硏究對象である「(動詞)ない前に」は、(A)類 型に分類した。 なお、(B)類型をめぐっては、「前(まえ)」が指す時点と關連する社會通念に基づき、さら に二つのグル―プに分けられる可能性があることについて明らかにした。「S1-前(まえ)に, S2(S: sentence)」節に關する內容を簡略にまとめると、以下のようになる。(A)유형 「前(まえ)」が指す時点と「S1」の事態が時間的に同時であるタイプ(=基準点が問題になら ないタイプ) (例) 子供にお金を불わない前に菓子を食べさせる。(=(2)) (B)유형 「前(まえ)」が指す時点を基準とし、「S2→S1」のような繼起關係を表すタイプ(=基準点 が示されており、「~ないうちに」に交替可能かどうかによって、さらに二つの下位分類が可 能なタイプ) (例) 寢る前に齒を磨いた。(「~ないうちに」に交替不可能なタイプ) (例) 夜が明ける前に目が覺めた。(「~ないうちに」に交替可能なタイプ)